特集 皮膚泌尿器科診療の進歩〔2〕
瘙痒の理論的事項の2,3
山碕 順
1
1群馬大学
pp.1095-1101
発行日 1955年12月25日
Published Date 1955/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201568
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瘙痒の対策の本命はそれを伴う原疾患それ自体の治療にあることはいうまでもないが,瘙痒そのものに対する対症療法の必要に迫られることも亦稀ではないことは日常経験されるところである。そしてその対症療法が成功しない時に「瘙痒の本態が不明なるが故に」という逃げ口上を打たれがちなことは遺憾なことである。しかしそのことが内外ともに近年この方面の研究熱を高めるに至つた所以であるともいえよう。以下,瘙痒の対症療法に際して幾分なりと参考となる理論的事項の2,3を,最近10余年間の諸家の業績から拾い上げ,それにわれわれの知見をさしはさみながら少しく論じてみたい。
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