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L.E.現象に就いて
三浦 正伍
1
1広島医科大学皮膚科泌尿器科教室
pp.370-374
発行日 1955年6月1日
Published Date 1955/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201443
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緒言
L.E.現象といわれるHargraves或はHaserickのTest即ちL.E現象若しくはRosette形成は急性又は亜急性エリテマトーデスに特有のものとされ,之に関する報告はHargravesの発表以来既に枚挙に暇がない。本邦に於ても浜口,野北の諸氏により報告され,又第6回西日本皮膚科泌尿器科連合地方会に於て古谷氏もL.E.細胞の発現せる例を報告している。
L.E現象の診断的価値に就いては尚多くの疑問がるるが,本症解明の有力な一つの手掛りであることは充分期待される所であり,この方面を志すものに多大の興味を抱かせるものがある。我々は急性播種状エリテマトーデスの1例と,従来本現象が陰性であるとされて来た慢性円盤状型を示すSystemic erythematodesの1例にL.E現象を証明し,且Zimmer,HargravesのTwo hour bloodclot technic (二時間凝血法)を施行し,陽性の結果を得たのでその症例と共にL.E.現象に関する私見を報告する。
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