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邦製Urokonの経静脈性腎盂撮影並に精嚢腺撮影
岡 直友
1
,
後藤 武
1
1名古屋市立大学医学部泌尿器科教室
pp.353-357
発行日 1955年6月1日
Published Date 1955/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201438
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緒言
経静脈性腎盂撮影用の造影剤はRoseno (1929)のPyelognostに始り,Uroselektan,Abrodil,Uroselektan B(Neoiopax,Sugiuron),Perab-rodil(Jodpyracet,Pyraceton)等,時代の進行と共にそれの発達・改良を来し,泌尿器科におけるレ線的診断に多大の貢献をして来たことは今更述べるまでもない。米国においては,新に合成されたUrokon(1949年)が臨床上用いられるようになり,その優秀性は内外諸家の多く認める所になつている。私らは昨秋(昭利28年),日本藥化学社より本邦製UrokonなるTriodanの贈与を受け,これを使用してその優秀なることを知つてから,以来引続き主として本剤を経静脈性腎盂撮影法と精嚢腺撮影法に用い満足すべき成績をあげているので,ひと先ずその経験を取まとめてここに報告したい。尤も本剤の使用経験並にその紹介に関しては,既に本誌第8巻10号上に宗・西蔭氏.の論文がみられているし,本剤の優秀性に関しては両氏の意見に賛成するものであるから,両氏の記載との重複は可及的に避け,自らの経験に鑑み補足的に述べよう。
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