特集 皮膚泌尿器科診療の進歩
膀胱腫瘍の治療
楠 隆光
1
1新潟大学
pp.851-855
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201337
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膀胱腫瘍の95%迄は上皮性腫瘍であり,又90%迄が乳頭腫及び乳頭状癌である。故に膀胱腫瘍の治療法と言つても,実際には乳頭腫及び乳頭状癌の治療法に就いて考ればよいのである。
茲で問題なのは乳頭状腫瘍の悪性度の判定である。普通は試験切片の組織像によつて決定するのであるが,私の経験からすれば,膀胱鏡所見をはじめとする臨床所見から判断したよりも組織像の方が悪性である事が多い。
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