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胎兒の骨片による稀有なる膀胱異物の1例
東福寺 英之
1
,
山川 昌一
1
,
庄子 俊昭
2
1慶應義塾大學醫學部皮膚科泌尿器科教室
2佐藤病院産婦人科
pp.15-17
発行日 1954年1月1日
Published Date 1954/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201129
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膀胱異物はさして稀な疾患ではなく異物の種類侵入經路,機轉其他に關しては多くの報告を見,且土田(昭8)は55例,馬場(昭8)は125例,山本大森は177例の種々なる膀胱異物を自驗例を併せ蒐集して之に就き詳細な報告を行つている。然し之等及び其の他の文献を渉獵するも皮膚様嚢腫の内容としての骨片,骨疾患(外傷,結核其他の疾患)に由來する腐骨片,更に子宮内に残存した胎児の骨片による膀胱異物は極めて稀なものと考える。
吾々は不完全なる人工妊娠中絶手術により子宮内に残存された胎兒の骨片による膀胱異物の1例を經驗したので報告する。
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