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蠣殼状梅毒疹の數例
增田 太郎
1
,
寺井 信吉
1
,
北村 輝夫
1
,
井本 勢太郎
1
1大阪大學醫學部皮膚科泌尿器科教室
pp.694-697
発行日 1953年11月1日
Published Date 1953/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201080
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緒言
蠣殻状梅毒疹は大膿疱性梅毒疹に屬するもので糜爛面或は潰瘍面より漏出する膿漿が乾燥して汚機褐色の痂皮を作り,發疹は漸次周圍に擴大する爲,膿漿の漏出面も亦從つて増大し,最初形成し,た中央の痂皮は遞次形成する結痂の爲擧上され,痂皮は重積して恰も牡蠣の甲殻の如くなるもので痂皮下に潰瘍があつてしばしば蛇行性に蔓延する。主として躯幹及四肢の伸側を侵し,大凡第二期より第三期に移行する時期に發生し,貧血或は惡液質のものに來り,往々發熱を伴い,いわゆる惡性梅毒に屬するものである。
第2次世界大戰後我々はその數例を經驗したので次にその所見の大要を述べる。
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