Japanese
English
原著
蠣殻状乾癬の1例
A CASE OF PSORIASIS RUPIOIDES
川上 寛子
1
Hiroko KAWAKAMI
1
1千葉大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Chiba University
pp.59-62
発行日 1973年1月1日
Published Date 1973/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201094
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43歳,男子.約3年来,躯幹に,帯黄緑色ないし黒褐色,円錐状に隆起する年輪様痂皮を附す皮疹を生じ,寛解,再燃を繰り返えしていた.30歳時より,現在に至るまで,腰痛を訴えているが,これに関しては,強直性脊椎炎の診断を受けている.臨床検査成績におげる,赤沈値の亢進,アルカリホスファターゼ値上昇,γ-グロブリン増加,CRP陽性の諸変化は,強直性脊椎炎によるものと判断している.組織像は,滲出傾向の強い乾癬の像を呈している.なお,関節症性乾癬とは,ワーラー・ローズ反応陽性であることにより鑑別したに典型的蠣殻状乾癬の1例を報告し,簡単に文献的考察を加えた.
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