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1,2皮膚色素沈着症に對する強インテレニンの應用併せて色素沈着症と下垂體副腎系の關係に就て
上田 泰章
1
1京都府立醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.563-565
発行日 1953年9月1日
Published Date 1953/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201046
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I.緒言
余等は從來或る種の皮膚色素沈着症に對し副腎皮質製劑インテレニンを用いて來たが,最近本劑よりも更に濃度の高い強インテレニンを入手し之を同樣色素沈着症に試用する機會を得,從來に増し效果を納め得たるを以て茲に其の成績を報告すると共に色素沈着症と下垂體副腎系との關係に言及したい,
症例は未だ僅かに3例即ちThiasinmelanose,Riehl's melanose及びChloasma perioralevirginum (Póor)の各1例である。使用藥劑は帝國臓器製藥の提供に依る「強インテレニン3號」で各症例共本劑1筒にVit.C 1筒を併用し毎日1回皮下注射,計10回に及んだ。尚強インテレニン3號は新鮮豚の副腎より抽出した有效總エキスの滅菌水溶液で其の1ccは新鮮副腎30gに相當し從來のインテレニンの120倍の濃度を有するものである.
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