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ペニシリンによる業態者の淋疾豫防—殊にビリミヂンペニシリンによる成績
高橋 友男
1
,
守屋 昭二
1
1廣島醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.481-483
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201021
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緒言
淋疾並びに梅毒等性病に對するペニシリンの治療效果については廣く諸家により研究され今更云云する迄もないが,更にペニシリンによるこれ等疾患,殊に淋疾の豫防的價値についても,既に諸氏により實驗せられ,何れも有效であることが確認せられている。
然し乍ら,その效果については,各の成績は必ずしも一致せす,未だ完全とは云い得ない現状である,こゝに於て私共は淋疾に鮒する業態者のペニシリンによる豫防について實驗し,殊にペニシリンを投與する間隔とその豫防效果との關係について検索した。而もピリミジンペニシリンによるかゝる成績については未だその報告はみられないので,私共はピリミジンペニシリンをプロカインペニシリンと比較して検討してみた。思うに豫防と云う點よりすれば,内服法が好ましいのであるが,忠實な服用は些か期待出來ないので,本實驗ではペニシリンの體内移行の完壁を期するために筋肉内注射の型式を採用した。
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