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骨轉移を來した皮脂腺癌
川岸 悅郎
1
,
佐藤 業連
1
1北海道大學醫學部皮膚科泌尿器科教室
pp.483-488
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201022
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皮膚に原發する癌腫は少くないが,皮膚附屬器官,就中毛嚢脂腺に原發する癌腫は稀である、而も斯様な癌腫の多くは顔面,頭部に一結節として現れ比較的良性緩慢な經過を辿り,遠隔部位に轉移して死の轉帰をとるようなことは極めて稀で之迄Gregersen,山口,野村の報告が見られるに過ぎない。處が此處に記載する例は有髪頭部に發生し周邊皮膚への淋巴行性轉移は勿論,血行性に廣く骨系統,肝臓を侵し,終に癌性壓迫性脊髄麻痺を起して死亡した稀有且つ興味深い例である。
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