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健常者皮膚各部位に於ける血液像の比較に就いて
加納 魁一郎
1
,
橋本 義郎
2
1名古屋大學
2名古屋大學醫學部皮膚科教室
pp.577-578
発行日 1951年12月1日
Published Date 1951/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200633
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緒言
古來,健康人に於ては身體各部位による血液像の差異は殆んどないと考えられていた。局所血液像という觀念を抱いたのはHelmreichが1930年に「Tuberkulin反應」の皮疹から採血し是を一般血液像と比較し,局所に於てLymphozytoseがあると唱えた事に始まり,次でE.F.Müllerはアラオンを皮内注射する事により皮膚のLeukoz-ytose,又はLeukopenieの起る事を見て,之を副交感神經反射によるVerteiltungs-leukozytose,或はVerteilungs-leukopenieに依ると説明した。
又Ratansolo, Ramel, Klaus等はStaphylo-strepttoxinを皮内注射し,Lymphozytoseを,S.Fisco, Laportes等は同樣の條件でMonozyt-oseを,MarzoloはTrychophytinを皮内注射して先ずNeutrophilie,次いでLymphozytoseを認めたと言つている。
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