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2,3の内分泌機能障害を合併せる女子顔面黒皮症の1例
岩重 毅
1
1昭和醫科大學皮膚科教室
pp.429-430
発行日 1951年9月1日
Published Date 1951/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200586
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緒言
戰時中及び戰後女性に限り顏面色素沈着を訴えて皮膚科外來を訪れる患者が多くなり,興味ある疾患として相次で諸學者によつて報告された所謂女子顏面黒皮症は現在でも尚,時折り見受けられる。今日まで多數の症例が發表されているにも拘らず其の眞の原因に關しては残念ながら未だ明かにされていない現状である。
原因は戰爭による粗惡な食料品,特に代用食糧に求めんとする者,鑛物油脂中に含まれる光力學的物質に求める者,粗惡なクリームによつて生ずると主張する者,植物神經又は内分泌腺の異常或は肝臓機能障碍,胃腸障碍或は交感神經の機能低下を認めた者もあり,或は先天的素因を主張する者等で意見の一致を見ない。
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