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膀胱癌の一剖檢例に就て
中山 晴道
1
1九州大學醫學部泌尿器科教室
pp.510-512
発行日 1950年12月1日
Published Date 1950/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200434
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緒言
膀胱癌としては稀な髄様癌の一症例に遭遇し.その摘出手術を試み,その臨床經過並びに死後の剖檢所見迄追求し得たので,茲に報告する。
現病歴55才の農夫。昭和23年6月(死の1年前)頃から過勞すると排尿後疼痛,血尿,頻尿等があつた。全身症状に變化はない。種々内服,注射等を試み,ペニシリンも10本位注射したが輕快せず,鹿兒島醫大で乳嘴癌と診斷され,當科の治療をすゝめられ,同年12月始め(死の半年前)に入院した。
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