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幼兒に於ける兩側性副睾丸結核に就て
池上 二郎
1,2,3
1新潟醫科大學皮膚泌尿器科教室
2山形縣衞生部
3山形縣立鶴岡病院
pp.469-471
発行日 1950年11月1日
Published Date 1950/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200424
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緒論
臓後泌尿生殖器結核の増加した事は臨床家の齊しく認める所である。特に男子の生殖器結核中副睾丸結核は全泌尿生殖器結核中決して低率でなくむしろ高率であり,亦生殖器結核中では最高率を示している事は多くの學者に依り指摘されている。(小山,坂口,大森氏)成人に於では副睾丸結核は泌尿生殖器結核よりの波及に依る第二次的のものと考えられ,幼兒に於ては血行性感染に依る第一次的のものと考えられ稀なものである。副睾丸結核の報告は多數あるが幼兒に於ける記述は岩下,榊原,坂口氏,歐米に於ては佛學者に依り報告された纒つた記述以外等閑に附されたる觀がある。余は今回4歳の幼兒に發生せる兩側性副畢丸結核を詳細に觀察する機會に惠まれたので既報告例と比較檢討を加えいささか私見を述べて見たいと思う。
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