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特異な像を呈せる孤立性腎嚢腫
大村 順一
1
,
高橋 友男
1
1廣島醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.280-282
発行日 1950年7月1日
Published Date 1950/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200370
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緒言
孤立性腎嚢腫に就ては本邦に於ても既に約40例近くの報告あり,一應之が臨牀症状,病理組織學的檢索に就ては究明されておる。然し本症の發生原因に關しては未だ決定的な結論には達しておらず,又本症の術前或は生前の診斷には甚だ困難なる場合多く,先づ推測診斷にて滿足しなければならない現状である。之等の點に關しては大村が昭和19年本症の2例を經驗し些か檢討を加えた。
最近吾々は本症の1例を經験したのであるが,この例は既往の記載に比し,その發生部位並びに腎盂尿管レ線像に特異の趣あり,術前本症の推測診斷をつけたものである。興味ある症例として追加報告する所以である。
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