泌尿器科図譜・51
二次的に腫瘍の発生せる腎孤立性嚢腫
岡 直友
1
,
後藤 武
1
1名古屋市立大学泌尿器科
pp.263-264
発行日 1955年5月1日
Published Date 1955/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201413
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74歳男子。約2ヵ月前より無症候性血尿を来す。膀胱鏡検査にて左腎出血を知り,気腎法並逆行性腎盂撮影法にて左腎に2個の嚢腫の存在を認めた。摘出左腎にはくるみ大の3個の半球状の嚢腫を認め,これらを横断するに,そのうちの1つ即ち腎中央部に存在する嚢腫の中に,嚢腫壁より発生した拇指頭大結節状の腫瘍を認めた。この腫瘍は組織学的に乳頭腫と血管腫より成るものなることを知つた。未だ悪性化の所見はない。
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