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尿管腸吻合患者の處理—術前 術中及び術後の処置
R.H.Flocks
pp.438-439
発行日 1949年10月1日
Published Date 1949/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200258
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安全な尿管腸吻合術は膀胱及び尿道の先天性異常の治療範囲を拡め,また膀胱癌,前立腺癌及び女性性器癌の一層適当な治療(根治的又は姑息的)を可能ならしめる。近來いくつかの進歩によりこの手術の安全性は非常に高まつたので,最近においてそれを施行した40蔵以上の前記癌の症例に就ては,1例の死亡と唯一の合併症として全例の6%に尿路感染が見られたに過ぎず,後者は抗生物質によつて容易に抑制し得た。また尿管腸吻合術は著明に拡張した尿管にも安全に施行する事ができた。最近の進歩としては(1)手術前後の栄養維持に関する進歩,(2)新しい抗生物質の使用,(3)吻合部の予後に対しては腸及び尿管への血液供給維持が意義ありとせられたこと等が教えられる。
この論文に於て一般栄養保持,腸尿管感染防止及び吻合部局所貧血性壊死防止のためにとられる手術前,手術中並びに手術後の処置を詳しく述べることにする。
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