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Grawitz腫瘍
弘中 哲也
1
1九州大學醫學部泌尿器科教室
pp.409-413
発行日 1949年10月1日
Published Date 1949/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200249
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1.緒言
腎腫瘍には色々な種類があるが,その中で特異なものとして副腎皮質樣腫瘍がある.1883年にVon Dr.P.Grawitzが腎の所謂脂肪腫と稱されるものは副腎迷芽によるものであつて,脂肪腫にあらざる事を述べてStruma Iipomatodes aberr-ata renisと名付けた.その後これに關する研究は多數發表され各人により色々な名稱が與えられた.例えば副腎に生じたときVirehowはStrumasuprarenalis, Birch-HirschfeldはHyperneph-rom, WinkerはEpithelioma suprarenalisと稱した.また副腎以外に生じたときにはGrawitzはStruma lipomatodes aberrataとよび,Lubarschは單にhypernephroide Gewächseと呼んだ.
爾來副腎皮質樣組織を有する腫瘍をGrawitz腫瘍とよんでいるが,その外に副腎スツルーマ,ヒーペルネフローム,副腎腫,上腎腫,等の名稱でよんでいる.
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