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成因上興味ある腎臓血腫の1例
土橋 秀孝
1
,
伊崎 正勝
2
1慶應義塾大學醫學部外科教室
2慶應義塾大學醫學部皮膚泌尿器科教室
pp.175-177
発行日 1949年4月1日
Published Date 1949/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200179
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緒言
腎臓血腫は甚だ稀有なる疾患で,内外の文献にもその例少く,僅かに欧米に於てHaebler,Mu-nger,School,本邦に於ては原田,中西及び原田の報告を見るに過ぎない.而も此等は何れも癌,嚢腫・乳嘴腫等に隨伴して生じた合併症であるが余等の經驗した症例は所謂非醫者に依り,或種の油状の藥品を腎臓部に經膚的に注射されて生じたと考へられる原發性のもので,一見腎臓腫瘍を思はせた甚だ興味ある症例であるので,此處に報告する次第である.
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