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薔薇色粃糠疹(Gibert)の小水疱型に就て
山碕 順
1
1前橋醫科大学
pp.175-176
発行日 1948年11月1日
Published Date 1948/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200114
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薔薇色粃糠疹の原因はともかくとして、一般症候學に關しては殆んど盡された感がある。唯本症の異型については、我国に於ては餘り注目せられず、余も最近始めて其異型に屬する小水疱型vesicular typeの1例を經験するの機會を得た。それは個々の發疹がすべて所謂小水疱で始まつて、後に典型疹に移行したため診斷に迷つた啓蒙的の症例であつた。欧米に於ては此型の報告例數は30をこえ、千葉の佐藤教授も1921年フランクフルトでHerxheimer教授の臨床講義聽講の節に小水疱を伴うが、確かに本症なりとて示説せられた患者を觀られしことがある由である。余の經験例は第282回東京地方會に於て報告したが、茲に其概要を記載しておこうと思う。
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