特集 Clinical Scenarioによる急性心不全治療
Ⅲ.Clinical Scenario 1:起坐呼吸を呈する急性心不全
急性心不全治療における硝酸薬とニコランジルの使い方
南 雄一郎
1
1東京女子医科大学循環器内科
pp.36-42
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200007
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Point
・本邦の急性心不全治療ガイドラインにおいて,硝酸薬およびニコランジルを含む血管拡張薬は,CS1の症例に対する第一選択薬とされている.
・ニトログリセリンは降圧効果に優れ,著明な高血圧を伴う急性肺水腫の症例に対して,切れ味鋭い効果が期待できる.
・硝酸イソソルビドは剤型が豊富で,過度の降圧や反射性の頻脈などを来しにくく,非常に使いやすい薬剤である.
・ニコランジルは耐性が生じにくく,心拍出量を増加させるため,治療に時間を要する虚血性低心機能症例で,その効果が期待される.
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