特集 呼吸器感染症のアンメットニーズを探る
Ⅳ.COVID-19
びまん性肺疾患の免疫療法:COVID-19肺炎との相違点
尾形 誠
1
1関西医科大学呼吸器・感染症・アレルギー内科
キーワード:
びまん性肺疾患
,
間質性肺疾患
,
COVID-19
,
免疫療法
Keyword:
びまん性肺疾患
,
間質性肺疾患
,
COVID-19
,
免疫療法
pp.568-571
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200694
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POINT
●びまん性肺疾患(間質性肺疾患)は,鑑別が多岐にわたる.大きく分けて炎症性病態と線維性病態もしくは両者が混在している病態に分けられる.
●びまん性肺疾患の薬物療法としては,線維性病態に関しては抗線維治療を,炎症性病態に関してはステロイド中心の抗炎症治療を,両者が混在する病態では両者を併用する.
●COVID-19感染は,ウイルス感染契機にサイトカインストームを誘導し,各種臓器で炎症性病態が惹起される.COVID-19肺炎も同様に,ウイルス感染がトリガーとなるサイトカインストームの病態であり,間質性肺疾患(炎症性間質性肺疾患)の一つである.
●COVID-19肺炎併発時は,抗ウイルス薬に加えて,初期相も後期相どちらでもステロイド中心の抗炎症治療薬併用を検討する.重症時,肺炎治療の抵抗性例では,他の免疫抑制剤(抗リウマチ薬など)併用も検討する.
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