特集 間質性肺炎 徹底討論!—鳥からは逃げられない過敏性肺炎,放置してよいのかILA
Ⅲ.各論
特発性肺線維症の診断基準を考える
坂東 政司
1
1自治医科大学内科学講座呼吸器内科学部門
pp.367-376
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200474
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Point
・現時点でのIPFの診断は,国際ガイドラインに示された診断アルゴリズムに従い,原因の明らかな間質性肺疾患の除外および高分解能CT(HRCT)パターンと病理組織学的パターンの組み合わせにより行われる.
・IPFの診断においては,集学的検討(MDD)が重要視され,実臨床では確信度に応じた診断アプローチ(暫定診断や作業診断)などの新たな考え方も導入されてきている.
・現在のIPF診断基準は,実臨床で用いる際に様々な課題が残されている.将来的には人工知能技術を導入し,臨床情報・呼吸機能検査・画像検査・病理組織学的検査と,血液や肺組織中の分子マーカーを組み合わせた新たな診断基準の作成が期待される.
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