特集 呼吸器感染症診療の最前線—症例から学ぶエキスパートの視点
Ⅴ.真菌感染症
ニューモシスチス肺炎の病態,診断,治療,予防
徳田 均
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1独立行政法人地域医療機能推進機構 東京山手メディカルセンター呼吸器内科
pp.280-287
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200358
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Point
・PCPは,HIV感染者の合併症としての時代は終わりつつあり,代わって様々な免疫抑制剤使用下の重篤な合併症として増加の一途をたどっている.
・病像は基礎疾患ごとに異なるが,概して急速に進行し重い酸素化障害を起こす.致死率は30%前後と非常に高い.
・臨床像,画像,血液検査所見などを総合して迅速な診断と治療の開始が必要である.
・抗菌薬の処方量,補助的ステロイドの使用の適否を巡っては議論が多く,患者の病態に則した対応が求められる.
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