解剖を中心とした脳神経手術手技
Transpetrosal Approach
大西 英之
1
Hideyuki OHNISHI
1
1大阪脳神経外科病院脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Osaka Neurological Institute
キーワード:
Transpetrosal approach
,
skull base surgery
Keyword:
Transpetrosal approach
,
skull base surgery
pp.509-515
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436900848
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I.はじめに
近年,頭蓋底外科はめざましく進歩してきているが,transpetrosal approach(経錐体法,以下TPAと略)は,前側法からのDolenc's technicやfrontotemporal orbi—tozygomatic approachとならんで,脳神経外科医として修得せねばならない極めて重要な頭蓋底外科手術手技の1つである.TPAは初期には耳鼻科医により開発2,7,8,11,14)され,脳神経外科領域に応用された方法4,6,9,19)であるた,種々の錐体骨を経由する方法があり,その呼称も多く,混乱しているが,ここでは,Ⅰ.中頭蓋窩経由で主に錐体骨前方を削除して到達する方法をanteriortranspetrosal approach,Ⅱ.側頭後頭開頭に乳様突起と錐体骨後方を除去して到達する方法をposterior trans—petrosal approach,Ⅲ.両者を合併し錐体骨をすべて切除する方法をtotal petrosectomy approachとして用いることとする.
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