報告記
第8回脳浮腫国際シンポジウムに参加して
田村 晃
1
1帝京大学脳神経外科
pp.100-101
発行日 1991年1月10日
Published Date 1991/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436900207
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第8回脳浮腫国際シンポジウムが,スイスの主都ベルンで,InselspitalのH.J.Reulen教授の主催の下に1990年6月17日より20まで開催されました.ベルンは,アーレ川が大きく蛇行した内側の島状(Insel)の台地に広がる中世の趣を残した美しい町です.旧市街には石畳の通りに石造りの回廊があり,商店やカフェ,レストランが軒を連ね,通りの中央には噴水がいくつもあり狩人,食人鬼,この町の象徴である熊などの像が立っています.シンポジウム会場のInselspital(以前はInselにあったのでこう呼ばれた)はこの美しい旧市街から少し離れたところにあり,緑につつまれたモダンな病棟の大きな窓からは雪を頂くアルプス連峰の景観が見わたせるとのことです.会場は,この一画にある小児病院の講堂でしたが,設備の整った近代的なホールで,運営はほとんど,Reulen教授の教室のスタッフらによりなされ,質素な学問的な雰囲気の中でのopeningでした.今回のシンポジウムは,鉄のカーテンが破れ,ベルリンの壁が崩壊した直後ということもあり,東欧からの参加を大きく呼びかけたのでハンガリー,ポーランド,ソ連などからの出席もやや多かったようです.日本からは,高倉教授,坪川教授,小暮教授(東北大神経内科),篠原教授(東海大神経内科)をはじめ,常連の伊藤先生(武蔵野日赤),古瀬先生(中津川市民病院),石川先生(京大),茂野先生(埼玉医大)など50人余りが参加し,海外在住の日本人を含めると参加者は最多のようでした.
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