Japanese
English
集中連載 MRI診断・4
脱髄・変性疾患のMRI診断
MRI Diagnosis of Demyehnating Disease and Degenerauve Disease (MRI diagnosis, series no.4)
南 学
1
Manabu MINAMl
1
1東京大学放射線科
1Department of Radiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
MRI
,
Central nervous system
,
Demyelinating disease
,
Degenerative disease
Keyword:
MRI
,
Central nervous system
,
Demyelinating disease
,
Degenerative disease
pp.703-707
発行日 1987年7月10日
Published Date 1987/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436202432
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I.はじめに
脱髄・変性疾患の診断におけるMRIの有用性は,(1)高い組織コントラスト分解能が得られ,灰白質・白質・大脳基底核などの異常の診断が容易であること,(2)後頭蓋窩で骨のアーチファクトがないため,脳幹の小病変の検出が比較的容易であること,(3)任意の断層面が得られること,などである.一方,撮像時間が長いことや,不随意運動によるmotion artifactの影響を受けやすいことは短所であり,現在,数秒単位の短時間撮像法が開発されてきてはいるものの,この分野での有用性は明らかではない.
第1回で述べられたように臨床的にはスピンエコー法によるT1強調像とT2強調像の2種類が頻繁に用いられ,正常者では,前者では白質,灰白質,脳脊髄液の順に,後者では脳脊髄液,灰白質,白質の順に信号強度は低くなる.大脳基底核は灰白質と似た信号強度を示し,脳梁は白質と似た信号強度を示すが,T1強調画像では脳梁は周囲の白質より高信号を示すことが多い.
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