Japanese
English
総説
脳腫瘍に伴うてんかんの治療
Management of Epilepsy in Patients with Brain Tumors
山本 貴道
1
Takamichi YAMAMOTO
1
1聖隷浜松病院てんかんセンター
1Comprehensive Epilepsy Center, Seirei Hamamatsu General Hospital
キーワード:
brain tumor
,
epilepsy
,
seizure
,
anti-epileptic drugs
,
drug interactions
Keyword:
brain tumor
,
epilepsy
,
seizure
,
anti-epileptic drugs
,
drug interactions
pp.473-479
発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436102010
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Ⅰ.はじめに
脳腫瘍が原因となる症候性てんかんは,てんかん全体の4%と報告されており12),また脳腫瘍患者の30~50%程度は意識消失発作や痙攣発作などで初発すると考えられている18,41).てんかんの発作症候は,脳腫瘍が局在性であることを考慮すれば,基本的には部分発作であるが,多くは二次性全般化を伴うために全般強直間代発作として目撃されることが多く,しばしば薬剤抵抗性であり治療に苦慮することがある41).
脳腫瘍に起因するてんかんの治療は,脳神経外科医にとっては手術と同様,患者のQOLを左右するだけに極めて重要な意味をもつ.抗てんかん薬の選択,その有効性,化学療法を施行中の薬物相互作用など,治療を行う上でいくつかのポイントが考えられる.また脳腫瘍と言っても原発性脳腫瘍から転移性脳腫瘍までさまざまな種類が存在する.紙幅の制約によりそれぞれへの対応を個々に取り上げることは困難であるため,本総説では脳腫瘍に起因するてんかんの治療を概説し,特に最近話題になっている新規抗てんかん薬の使用についても言及した.
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