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編集後記
佐々木 富男
pp.930
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101536
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巻頭に藤井幸彦教授が書かれた扉「Professional SpiritとResearch Mind」は,中堅・若手の先生方にぜひ,読んでいただきたい内容である.藤井教授がfMRIを用いて取り組んでこられた臨床研究に対する熱き思いと苦労,その成果が臨床応用に貢献している喜び,そして神経科学研究へのあくなき探究心がみごとに表現されている.まさに脳神経外科医のあるべき理想の姿であり,このような人生を送られている藤井教授をうらやましく思う.
廣瀬雄一教授が執筆された「神経膠腫の分子生物学に基づいた治療戦略」は,グリオーマ研究を専門にしてはいない研究者にもわかりやすく解説されているすばらしい総説である.最近,話題となっているテモゾロミドの作用機序,その有用性と問題点,病理組織学的診断に1p/19qの欠損やIDH1変異を加味した新たなGradingと予後,今後目指すべき方向性などについて明快に解説されている.
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