書評
『脳脊髄のMRI 第2版』―細矢 貴亮,宮坂 和男,佐々木 真理,百島 祐貴●編
嘉山 孝正
1
1山形大・脳神経外科
pp.59
発行日 2010年1月10日
Published Date 2010/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101093
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初版から10年が経過し「脳脊髄のMRI」が第2版へ改訂された.
この10年間でMRIは,拡散強調画像,磁化率強調画像,拡散テンソル画像をはじめとする新たな撮像法が瞬く間に広く一般化され,さらには3T MRIなど,より高磁場の機器も広まり,まさに日進月歩で進歩している感がある.本書でも,初版後に普及しているこれらの最新画像をもとに改訂され,正常解剖にはすべて3T MRIによる美しい詳細な画像が掲載されており,さらには最新の拡散テンソル画像による詳細な白質線維の描出もされている.これら最近の画像診断の進歩による疾患の病態の解明,さらには治療への貢献には目覚ましいものがあり,すべての神経疾患においてMRIはもはや必須と言える画像検査になっている.本書は,各疾患の代表所見を数多くの美しいMRI画像で網羅しており,真に難しい鑑別診断に十二分に役立つ内容となっている.
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