連載 英語のツボ
英文論文の書き方(2)
日本人に参考になる英文論文の書き方
大坪 宏
1
Hiroshi OTSUBO
1
1Department of Neurophysiology,The Hospital for Sick Children
pp.97-102
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436100026
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は じ め に
各論の英文論文の書き方の前に,少し一般的ですが論文を書く姿勢について実際の現場を踏まえて触れてみたいと思います.論文を書き上げる作業は基本的に協同作業です.特に若い医師たちにとっては論文はsupervisorの指導,添削,校正を享けることで完成します.ということは,若い医師たちのmotivationと,mentor(良き助言者,師)であるsupervisorの歯車が上手くかみ合っていなければなりません.Supervisorは若い人に方向性と目的意識をきちんと教え,論文の添削と校正は彼らのmotivationが持続している時期に,できるだけ速やかに,かつ着実に完了させる責任があります.Part 1で荒木先生の論文に2年以上の歳月をかけましたが,論文として完成するまでsupervisorは諦めてはいけません.つまりsupervisorが論文の舵を握っているといっても過言ではないのです.ですから今回述べることは,臨床で超多忙な脳神経外科のsupervisorと若い医師たちに参考にしてもらい明晰な論文を書き上げて欲しい私からの助言です.
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