特集 神経化学懇話会
主題I γ—アミノ酪酸の生化学
指定討論
脳組織でのアミノ酸の分離定量法
(4)γ-アミノ酪酸の定量,カラムクロマトグラフィーによる方法
成瀨 浩
1
1東京大学神経科
pp.522-523
発行日 1960年4月1日
Published Date 1960/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906369
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座長よりγ-アミノ酪酸(GABAと略します)の定量法につき話すように指定されたのでありますが,怠慢のため,スライドその他の準備が出来ませんでしたことをおわび申上げます。私共は決してGABA代謝の研究が主目的ではなく,他の仕事の必要上定量しただけで,以下申しあげることもあまりお役に立たないと存じますが,ごく簡単に私共の行つた方法を述べさせて頂きます。私共はBerl-Waelschの方法と,IR 120 15cmカラムとFluorodinitrobenzene法(FDNB法と略します)の併用による方法と2通りでfreeのGABAを測りました。固定は全てLiq N2固定です。Paperを使わなかつたのは,私共のテクニックではかなりバラツキが大きいのでカラムを使用しました。Berl and Waelschの方法はJ. of Neurochemistryに出た方法を大体踏襲しただけであり,更に実際的にはいろいろ難点が多くあまり良い方法とは老えられませんので,IR 120カラムとFDNB法による方法について簡単に述べます。私共は今お話のあつたMoore-Steinその他の1958年の方法,の変法であるNunnikhovenの方法のアンバーライトIR 120 15cmカラムによるアミノ酸の分離法を用いました。
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