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はじめに 一次求心性線維の脊髄内走行および終止様式は今日までもっぱらGolgi法12,21,23,26,31)および変性法9,27,29,30)を用いて調べられてきた。Golgi法により観察された一次求心性線維と考えられる後索より灰白質に入る線維群には,脊髄後角にのみ終る線維群,脊髄後角および後角基部に終る線維群,さらに前角にまで達する線維群のあることが明らかにされてきたが,これら線維の機能を同定することが不可能なため,各線維群の終止部位の差異が線維の由来する受容器の差によるものか否かを明らかにすることが困難であった。しかし近年開発されたhorseradish peroxidase(HRP)の細胞内染色法10,16,17,28)を軸索に応用することによって,受容器の同定された単一一次求心性線維を終末まで染め出し,その脊髄内走行・終止様式を調べることが可能となり,Brown et al.2〜7),Burke et al.8),Light & Perl18,19),および著者ら13〜15,20)により研究され,その詳細が漸次明らかになりつつある。本稿では,これまでの結果を総括し,異なる受容器に由来する一次求心性線維の脊髄内走行・終止様式の特徴を述べる。
一次求心性線維の分類にはいろいろな方法が用いられている。表1は主に伝導速度の違いから,Erlanger-GasserとLloydにより別々に提唱された分類の比較を示してある。
Intraaxonal staining with horseradish peroxidasc (HRP) has revealed distinctive features of several kinds of functionally identified primary afferents in the spinal cord.
I. Primary afferents from the proprioceptors were examined as to the following fibers; group Ia, Ib and II fibers from muscle receptors of cat's hind limb. The discription of this part was mainly based on our own observations.
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