特集 神経学における最近の研究
<臨床>
SMON
椿 忠雄
1
1新潟大学脳研究所神経内科
pp.800-801
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904938
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1955年頃から,本邦に奇妙な神経疾患が多発していることに注目された。山形,津,釧路,徳島,和歌山などの集団発生が,それぞれの地域の内科医の注目を浴び,学会に報告されたのが本症の歴史の開幕であった。注意すべきことは,神経病である本症が神経内科医の注目を受けるより先に,内科医の注意を喚起したことであろう。このことから始まり,原因の究明から社会問題に至るまでのSMON研究の歩みは,われわれにきわめて多くのことを教えたという点で,まさに歴史に残るべき疾患であろう。ここでは,その沿革に従って論述して行くことにする。
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