Japanese
English
特集 失語症研究カンファレンス
イマージュと語の意味の与え方
A Method of Teaching Word-Meanings through Pictures
永保 澄雄
1
Sumio Nagaho
1
1早稲田大学語学教育研究所
1The Institute of Language Teaching, Waseda University
pp.197-200
発行日 1971年6月30日
Published Date 1971/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904708
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
失語症の言語治療の実際を見学させていただいた際,「りんご」,「靴下」等の事物を絵や略画のカードにして見せ,対応する語を想起させるという作業,すなわち—絵を見せてことばを言わせるという作業—を拝見して興味深く思つたが,外国人に対する日本語教育の場合にも,このような視覚的方法による言語の学習が行なわれているので,引き較べてみて,いろいろ示唆されるところが多かつた。
このような視覚的方法による言語の学習は,語学学習の場合と言語治療の場合では当然その意図するところその他が異なるはずであるが,技術的な面では相互に関連するところも多いと思われるので,見学の際感じたことを中心に,視覚的な方法によつて語の意味を与える場合,どのような問題が起こるか,またその対策をどうしたら良いかということについて考えてみたい。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.