Japanese
English
特集 睡眠と意識障害
覚醒状態の脳波学的研究(Ⅰ)
Electroencephalographic Studies of the Awake State
中川 泰彬
1
,
中川 四郎
2
Yasuaki Nakagawa
1
,
Shiro Nakagawa
2
1国立精神衛生研究所
2東京学芸大学
1National Institute of Mental Health
2Tokyo Gakugei Univ.
pp.695-703
発行日 1971年4月30日
Published Date 1971/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904671
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Ⅰ.はじめに
人間の意識状態は覚醒,睡眠を相互にくり返している。人間の一つの意識状態である睡眠については数多くの研究,特に生理学的研究が行なわれ,その機序の解明が進められている。
もう一つの意識状態である覚醒についてもまた数多くの研究が行なわれてきたが,これまでの覚醒状態の研究はこの状態を縦断的,すなわち短時間内における覚醒の様相とその脳波像との対比,刺激に対する脳波変化,あるいは自律系変化といつた形の研究が多く,睡眠研究におけるように継時的に長時間にわたり覚醒状態の推移,変化をとらえこの状態を概括的,系統的に把握し研究しようとする試みは少ないように思われる。
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