特集Ⅱ ミオパチーの疫学と臨床
横紋筋アレルギーの実験的研究
上村 紀元
1
,
加藤 洋
1
,
永田 康夫
1
,
祖父江 逸郎
1
1名古屋大学医学部日比野内科
pp.377-383
発行日 1965年7月25日
Published Date 1965/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904186
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我々は多発性筋炎の病態追求を目的として,横紋筋アレルギーに関する一連の実験的研究を行なつており,その成果の一部はすでに報告したが,今回は病理組織学的所見と同時に組織化学的所見に関して報告する。方法は体重450g〜500g(平均480g)の雌雄モルモット19匹を用い,抗原として犬大腿筋30%生理的食塩水浮游液にDifco Co.Freund Adjuvant(complete)を等量加えて均一化したものを使用し,週1回背部皮下に0.1ccずつ注射した。
実験動物は,第1回抗原接種後12時間,1日,3日,7日,9日,14日,30日,2カ月,3カ月にそれぞれ心臓穿刺により脱血死せしめ,各時期における骨格筋,横隔膜,心筋,小腸,肺,賢臓,肝臓を組織学的に検索し,特に骨格筋,横隔膜,心筋については酵素変動を主とした組織化学的検討を加えた。対照として前記FreundAdjuvantと生食水のEmulsionを同様の方法で接種し,同様の検索を行なつた。今回は骨格筋に限つて報告したい。
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