特集Ⅱ ミオパチーの疫学と臨床
周期性四肢麻痺の臨床—特にカリウムとの関連
板原 克哉
1
1東北大学医学部内科
pp.337-342
発行日 1965年7月25日
Published Date 1965/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904181
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主題については昭和36年日本臨床神経学会のシンポジウムで報告したことがあるが、今回は「周期性四肢麻痺の臨床,特にカリウムとの関連」について若干自験例を中心として述べたいと思う。
最近7年間に東北大学鳥飼内科に入院した周期性四肢麻痺患者は29例,そのほか,外来患者でその疑いをおかれたものが3例,原発性アルドステロン症患者6例のうち4例に麻痺発作の既往歴がみられた。入院した前記29例のうち甲状腺機能亢進を伴わない症例が15例,甲状腺機能亢進を伴つた患者が14例であり,従つて約半数例に甲状腺機能亢進を認めたこととなる。また家族歴に本症の遺伝関係をみたものは1例もなく,全例男性であつた(第1,2表)。
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