Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒言
神経・筋疾患の研究は19世紀後半に花々しい発展を遂げ,今日筋疾患の代表として知られている多くの疾患の概念が確立されたことは周知の通りである。20世紀に入り,一時沈滞していた筋疾患の研究は1950年代に入ると,生化学的手段の導入,電気生理学的研究の進歩,電顕による微細構造の研究,組織化学の発達などによって再び花々しい発展を示すようになり,数多くの新しい疾患が見出されてきた。
過去20年にわたる筋疾患研究の成果は新しい疾患の発見と同時に従来の疾患概念に対しても種々の疑問が出されるようになってきた。たとえばWalton,McComasら1〜3)は筋ジストロフィー症は筋疾患というよりは神経原性因子によって起ってくる疾患ではないかと主張しているのはその一つの現われであり,組織化学によって導き出されたfiber typeと神経因子の関係4)や,電顕によるミトコンドリアの異常と疾患との関係などが次第に重要視されるようになってきた。
Recent advance of clinical research in neuromuscular disorders brought up numerous new findings and a number of new diseases. However some of these pathological findings seems to be non specific and are not directly related to the cause or pathogenesis of clinical features. In congenital myopathies lately discovered abnormalities are located in most instances in the central region of muscle fibers and predominantly in type 1 fiber or undifferentiated fibers.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.