Japanese
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特集 脊髄血管障害
胸腹部外科手術による脊髄障害
Spinal cord injury following thoracic and abdominal surgery
恒川 謙吾
1
,
池田 正尚
2
Kengo TSUNEKAWA
1
,
Masanao IKEDA
2
1愛媛大学医学部第1外科学教室
2兵庫県立尼崎病院外科
1Depatrment of Surgery, Ehime University School of Medicine
2Department of Surgery, Kenritsu Amagasaki Hospital
pp.487-504
発行日 1974年6月10日
Published Date 1974/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903632
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胸部ならびに腹部の一般内臓外科領域の手術によって脊髄障害をきたすことはきわめてまれであり,それはもっぱら血管外科とくに大動脈手術に伴って発生する。最近における血管外科の発達は目覚しいものがあり,手術適応はますます拡大される傾向にある。それに伴い術後合併症の増加も当然予測されるところである。各種合併症のうち脊髄障害の発生頻度は少ないのであるが,いったんそれを合併するときわめて悲惨な経過を余儀なくされるので,これの防止に最大の努力を払わねばならない。
本稿においては胸部および腹部大動脈手術による脊髄障害,ならびに交感神経切除術に伴う脊髄合併症について考察を加えるとともに,脊髄の血行動態に関するわれわれの臨床ならびに実験成績に言及する。
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