Japanese
English
特集 第7回脳のシンポジウム
主題—グリア細胞
グリア細胞の微細構造について
The fine structure of glial cells
森 司郎
1
,
浜 清
2,3
Shiro MORI
1
,
Kiyoshi HAMA
2,3
1大阪大学医学部解剖学第一講座
2東京大学医科学研究所微細形態研究部
3大阪大学医学部解剖学第一講座
1Department of Anatomy, Osaka University
2Institute of Medical Science, University of Tokyo
pp.22-28
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903340
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中枢におけるグリア細胞の分類は,Cajal,Hortegaによつて完成された。電子顕微鏡像にみられるグリア細胞を,光顕像における各グリア細胞に対応づける多くの試みがなされたが(Luse '56,Farquhar and Hartmann '57,Palay '58,De Robertis and Gerschenfeld '61,Palay et al '62,Blinzinger and Hager '62,Malmfors '63,Mugnaini and Walberg '64,Kruger and Maxwell '66,Wendell-Smith et al. '66,Eager and Eagcr '66,Vaughn and Peters '67,Stensaas and Stensaas '68,King '68),必ずしも容易でなく,とくにオリゴデンドログリアおよびミクログリアの同定には,なお多くの疑問が残されている。電顕像におけるグリアの同定に,このような不確かな点があるのは電顕像においては光顕の場合のように,特定の染色法で染まるというような,グリア細胞同定の規準になるものがなく,単に光顕像の印象を頼りに同定を行なつていることに,原因があると思われる。
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