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はじめに4)
神経伝達物質のトランスポーターの主たる役割はシナプス間隙より神経伝達物質を細胞内に取り込み,シナプス間隙の神経伝達物質を除去し,神経伝達を終止させることである。受容体と同様それぞれの伝達物質にたいし特異性を持つ。その他神経伝達に関連するトランスポーターとしてPre側に取り込んだ神経伝達物質をシナプス小胞に取り込む小胞性トランスポーターがある。神経伝達物質のトランスポーター構造,種類,局在は多様性を示す。ナトリウムとクロライドに依存性で膜12回貫通型(GABAトランスポーター,モノアミントランスポーター,グリシントランスポーター),ナトリウムとカリウム依存性で膜6~10回貫通型(グルタミン酸トランスポーター),プロトン依存性で膜12回貫通型(小胞性トランスポーター)に構造上分類できる(図1)。最近山下,島田らが単離に成功した脳に特異的なペプチドトランスポーターはプロトン依存性膜10回貫通型に属する8)。ドーパーミン,セロトニン,ノルアドレナリントランスポーターは現在までのところ一種類しか単離されていない。しかしGABAトランスポーターには3~4種類が(ラットではrGAT1~3,マウスではmGAT1~4,ヒトではhGAT1,BGAT1の2種),グルタミン酸トランスポーターについては4種類が(EAAC1,GLT1,GLAST,EAAT4),グリシントランスポーターについては2種類が(GlyT1,2)単離されている。
Recent progress in transporter
Here we report the recent progress in transporter . First the cloning and functional characterization of a rat novel peptide/histidine transporter (PHT1), which was expressed in the brain and the retina was shown. Next, expression of zinc transporter gene ZnT-1 induced after transient forebrain ischemia in the gerbil was reported. Finally, the role of glutamate transportrer, GLAST and EAAC1, during the damaged neuronal tissue was discussed.
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