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自律神経のうち主に機能的側面の加齢による変化を概説した。心拍数や心電図R-R間隔の年齢的変化は,心臓迷走神経の機能が加齢により低下することを示している。一方交感神経に関しては四肢筋肉内へ行く血管支配性の節後神経活動がマイクロニューログラフィーにより観察される。この安静時における活動は年齢とともに増加し,これは血中ノルエピネフリン値が加齢とともに増加していくことと対応している。年齢が高くなるほど活動性が増すというこの一見奇異に感じられる現象も,自律神経というものが危機的状況を切り抜ける調節系でもあることを考えると,日頃からかなり高い活動を維持しているがために,いざというときにもはやそれ以上の活動亢進を起こせないという意味でその予備力ないし反応力の低下と位置づけることが可能である。
Mainly physiological aspect of aging changes in autonomic nervous system was reviewed. The analysis of heart rate and its change of beat to beat interval disclosed a functional decline of cardiac vagal nerve. The blood pressure increases with aging in most people but it contains pathological increase in hypertensive patients. The real reason why the blood pressure increases is still unknown.
Baroreflex systems are important to maintain the homeostasis of blood pressure.
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