Japanese
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特集 神経系の細胞骨格・細胞内情報伝達系
Ⅱ.細胞内情報伝達系
受容体と細胞内情報伝達
Neurotransmitter receptors and intracellular information transduction systems.
芳賀 達也
1
Tatsuya HAGA
1
1東京大学医学部脳研究施設脳生化学
1Department of Neurochemistry, Institute of Brain Research, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.420-431
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431900240
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はじめに
ここ5年ほどの間に,多数の神経伝達物質受容体の構造と機能が明らかにされた。その結果,ニコチン性アセチルコリン受容体に代表されるイオンチャネル受容体と,βアドレナリン受容体に代表されるGタンパク質共役受容体の2種類のスーパーファミリーがあることが明らかにされている。2種類の受容体の特徴と種類を表1と表2にまとめてある。本項では,これらの受容体に関する最近の知見について概説し,Gタンパク質共役受容体によって引き起こされる細胞内情報伝達系,とくにイオンチャネルの制御および受容体のリン酸化について,やや詳しく解説する。文献としてはなるべく最近の総説を引用したので,原著はそれから見出されたい。
Recent advances in neurotransmitter receptors have been reviewed, particularly classification of G protein-linked receptors based on their interaction with specific G proteins, relations between G protein-linked receptors and ion channels, and the phosphorylation of ion channel receptors and G protein-linked receptors have been explained in detail.
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