連載 Medical Oncology 2.0[7]
不確実性の高いエビデンス、もしくはエビデンスの乏しいがんを診る技術
公平 誠
1
1公平病院腫瘍内科
pp.424-431
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200472
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
あー困った、エビデンスがない
日常的にがん診療をしていると、「エビデンスがない!」という事態に陥ることがあります。おそらく、読者の多くが(がん専門医であればなおさら)困惑する事態ではないでしょうか。そんなときは「エビデンスがない=治療できない」と思考停止に陥る前に、これまでの連載を思い出して、少し立ち止まってみましょう。「エビデンスを探すための臨床的疑問の立て方に問題がなかったか?」、「適切な検索はできていたのか?」……。
それでも「エビデンスがない」という事態だったとしたら、どうすればよいのでしょうか? 前回まではエビデンスが十分にある状況下でのがん診療について解説してきました。今回は希少がんや原発不明がん診療を例に、エビデンスが乏しいときのがん診療について、その対応とコツを考えていきます。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.