特集 緩和ケア実践マニュアル Start Up & Beyond PEACE
Part3 症状別緩和ケアスキルBeyond PEACE
Oncology Emergency. 1—高カルシウム血症
櫻井 宏樹
1
1がん研有明病院緩和治療科
pp.132-135
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200383
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総論
高カルシウム(Ca)血症は最も頻度の高い腫瘍随伴症候群で、がん患者の20%程度に起こる。悪性腫瘍患者が高Ca血症をきたした場合、一般に予後が悪く、80%が1年以内の予後で、中央値は3〜4ヶ月といわれている1。
機序としては、①副甲状腺ホルモン関連蛋白(parathyroid hormone-related protein;PTHrP)の分泌、②骨融解性骨転移部位での局所サイトカイン放出、③腫瘍からの1,25-ジヒドロキシビタミンD(活性型ビタミンD)の産生がある。
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