特集 緩和ケア実践マニュアル Start Up & Beyond PEACE
Part3 症状別緩和ケアスキルBeyond PEACE
皮膚障害—EGFR阻害薬による皮膚障害・手足症候群・がん性皮膚潰瘍・褥瘡
芦田 敦子
1
1信州大学医学部皮膚科学教室
pp.122-130
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200382
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がん患者の皮膚障害
がん治療においては高頻度に皮膚障害が出現する。生命を脅かすことはまれだが、患者のQOLを阻害する症状が少なくない。皮疹による痛みやかゆみ、また皮疹は目に見えるため患者のセルフイメージを低下させることもある。
がん治療の初期段階から緩和ケアが必要とされるなか、PEACEプログラムが浸透し全国的に研修会が行なわれている。しかし、がん性疼痛ならびに身体症状(呼吸器や消化器症状など)や精神症状(不安、抑うつなど)に対する緩和ケアが主であり、皮膚症状についてはほとんど取り上げられていないのが現状である。
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