特集 緩和ケア実践マニュアル Start Up & Beyond PEACE
Part1 タイムラインとイベントからみるACP実践
ACPの実践はこうやっています
勝俣 範之
1
1日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科
pp.20-27
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200367
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ACPをする前に知っておくべきこと
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)は、英国緩和ケア協議会(National Council for Palliative Care;NCPC)の定義によると、「今後の治療・療養について患者・家族と医療従事者があらかじめ話し合う自発的なプロセス」とされている1。
ACPを導入する際にまず知っておくべきことは、がん患者のillness trajectory(病の軌跡)である(Fig.1)2。がん患者のillness trajectoryの特徴は、「がん以外の慢性疾患と異なり比較的長く全身状態が保たれており、最後の1〜2ヶ月(Fig.1②)で急激に全身状態が悪化して死亡にいたること」である。
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