特集 医師のウェルビーイング
【個人で取り組むウェルビーイング】
❻キャリアとウェルビーイング—自分らしいキャリアのための考え方
浅川 麻里
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1LeadingHER
キーワード:
不健康なキャリア観
,
職業的プロフェッショナリズム
,
ジェンダーによる固定観念
,
キャリア・ウェルネス
,
キャリア・オーナーシップ
Keyword:
不健康なキャリア観
,
職業的プロフェッショナリズム
,
ジェンダーによる固定観念
,
キャリア・ウェルネス
,
キャリア・オーナーシップ
pp.686-689
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204838
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現在コーチングを通じて多くの若手〜中堅医師のキャリアや人生全体についての悩みを聞いていると、「限界まで長時間働くべきであり、余力を残してはいけない」「健康的な生活をするのは(周りの同僚に対して)申し訳ない」「人生はつらく苦しい修行であり、楽しんではいけない」といった、不健康と言わざるをえないキャリア観をもっている医師が多いことに気づかされる。とはいえ筆者自身も、以前はかなり歪んだキャリア観をもっており、何度かバーンアウト寸前に陥ったことがある。
医療者の過重労働が問題視され、ワークライフ・バランスやワークライフ・インテグレーションなど、ウェルビーイングの概念が提唱されて久しい。さまざまな組織的・個人的な取り組みがなされているが、現実的には未だワークとライフは対立構造であり、医療者のバーンアウトや健康問題は喫緊の課題である。医師のキャリア支援者として、医療者一人ひとりのキャリアに対する価値観が変わらなければ、組織に深く根づいている慣習を変えるのは難しいと感じている。
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