特集 —え、ウソ!実は◯◯だった!?—“コモンディジーズ”の診断ピットフォール
⑬「変形性膝関節症」かと思ったら…!?
木村 浩史
1
,
鵜木 友都
1
1飯塚病院 総合診療科
pp.278-279
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204707
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Case
患者:76歳、女性
主訴:ふらつき
既往歴:高血圧症、糖尿病、変形性膝関節症、Baker囊腫
内服:アムロジピン10mg(1回1錠1日1回)、メトホルミン250mg(1回1錠1日2回)
現病歴:貧血と炎症反応高値の原因精査のため、近医から当院紹介となった。診察中、患者から「膝が痛くて困っています」と相談を受けた。数年前から変形性膝関節症で整形外科に通院しており、定期的に膝の関節注射を受けていた。
身体所見:両膝関節に安静時痛・動作時痛・圧痛あり。
検査所見:当院で行った血液検査所見は、Hb 8.1mg/dL、MCV 78.3fL、WBC 7,230/μL、CRP 12.1mg/dL。ANA 80倍(斑紋型)、抗ds-DNA抗体(-)、抗Sm抗体(-)、抗SS-A/B抗体(-)。整形外科で測定されたRFおよび抗CCP抗体はいずれも陰性。造影CTや内視鏡検査も行ったが、明らかな異常所見はなかった。
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